「耳ツボダイエット」とは,食欲を抑えるツボ押しで,太らない体質をつくる無理のないダイエットです。
【ツボとさまざまな器官や組織との関係とは】
東洋医学では,全身のバランスをとる「気」の通り道のことを経絡(けいらく)といい,その経絡に沿って,最も強く反応する場所が「ツボ」です。
人間の体には1000以上ものツボがあるといわれ,特に足の裏,手の甲,そして耳には多くのツボが集中しています。
そのすべてのツボが,内臓や筋肉,神経など,さまざまな器官や組織と密接に関係しており,ツボを刺激することによって,関係している器官や組織が刺激され正常な状態に戻ります。
【耳ツボダイエットの進め方とは】
耳ツボダイエットは,耳にある食欲を抑えるツボなどを刺激して行うダイエット法です。
治療院などでは,専用の針を使ったり,シール状のものを貼って刺激したりします。
また,自分で指を使って刺激する方法もあります。
ツボ押しはそれ自体ですぐやせるというのではなく,食欲を自然に抑え消化器官の働きを盛んにして,太りにくい体質をつくるということです。
@耳ツボはポイントが小さいので,最初は鏡を見ながら押すとよい。
A1回の刺激は5〜8秒ほど。
B少しずつ力を入れて軽い痛みを感じたら,逆にゆっくり力をゆるめていく。
Cこれを3回ほど繰り返す。
D毎日,食事の30分前に行うと効果的。
【ダイエットに効果がある7つの耳ツボとは】
耳には150ものツボがあるといわれ,特に自律神経に敏感に働きかけるので,大変反応を起こしやすいツボです。
中でも次の7つの耳ツボはダイエットに効果があるといわれています。
・「神門(しんもん)」
精神を安定させるツボで,ストレスなどでイライラした気持ちを鎮めてくれる。
・「胃(い)」
消化を高めるとともに,空腹による腹痛や不快感を抑える。
・「食道(しょくどう)」
胃,腸,肝臓,すい臓などの機能を高め,太りにくい体質をつくることを助ける。
・「噴門(ふんもん)」
胃の働きを正常にして,消化・吸収力を高める。
・「肺(はい)」
食欲を抑えるツボでもあり,体脂肪がエネルギーに変換されやすくなる。
また,呼吸器の肺の働きを高めるツボでもある。
・「内分泌(ないぶんぴ)」
ホルモンなどの分泌をスムーズにし,生理不順などを解消し,肥満を防ぐ効果がある。
・「飢点(きてん)」
過剰な食欲を抑える効果があり,押すだけでなく,つまんで刺激を与えても効果的である。
【痩せるダイエットのワンポイント】
痩せる(やせる)体質とは、ダイエットをしなくてもたくさん食べて太りにくい、または普通に食べてもスリムな状態を保つことができるといった体質のことをいいます。痩せる体質には大きく分けると2種類あり、食物の消化吸収能力が低いことによるものとエネルギーの消費が多いことによるものです。
前者は同じものを食べても栄養として吸収する能力(吸収量)が少ないという理由で太りにくく、生来の体質や病気によるものなので、ならないほうがよいのです。後者は同じものを食べて同じだけ活動しても基礎代謝で使うエネルギーが多いため太りにくいというダイエット効果があらわれやすい体質なのです。